健康寿命をできる限りのばそう
超高齢化社会の日本で重要なのは、平均寿命より健康寿命と言われます。
定年後の第二の人生をすばらしいものにするためにも、寝たきりになったり要介護状態になるのではなく、健康で生きられる寿命「健康寿命」をのばすようにしましょう。
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「健康寿命」とは、その言葉通り「健康で生きられる寿命」を指しますが、現代の日本では平均寿命よりも重要視されています。
厚生労働省は2012年の6月に初めて日本人の健康寿命を発表しましたが、2010年の統計をもとにして算出された当時の健康寿命は、男性が70.42歳、女性が73.62歳でした。
同年の平均寿命は男性が79.55歳、女性が86.3歳だったため、平均寿命と健康寿命の差は、男性が9.13年、女性が12.68年という結果でした。
そしてこの平均寿命と健康寿命の差が、何らかの病を患っているか、要介護状態にあるなどの不健康な期間ということになります。
定年後からの第二の人生を、生き生きとしたすばらしいものにするためには、「いかに長生きするか」より、「いかに健康で自立した生活ができるか」のほうに焦点を当てる必要があります。
健康寿命をのばすために実践したいこと
健康寿命は、日々の食生活や正しい生活習慣の積み重ねにより、延ばすことが可能です。次のようなことをヒントに、健康寿命を延ばすための工夫をしてみてください。
●食生活を見直す
健康な体は、栄養バランスのとれた健全な食生活がもとになって作られます。
特に60代以降は、脂肪分が多い洋食よりは、良質なたんぱく質やカルシウム、ビタミン類、ミネラル類の豊富な和食中心の献立がおすすめです。
また、味噌、醤油、ぬか漬け、納豆、酢、ヨーグルトなどの発酵食品を積極的に摂ることにより、免疫力がアップし、あらゆる病気にかかりにくくなります。
●体を動かす習慣をつける
人間の体は、動かさないと筋肉が衰え、足腰が弱ってきます。
寝たきりになったり介護状態になるのを防ぐためには、日常的に体を動かす習慣をつけることが大切です。
こまめに家事をしたり、体操をしたり、ウォーキングをしたり、好きなスポーツで汗を流すなど、楽しみながら体を動かす習慣をつけましょう。
体を動かすことにより、筋肉が強化されるほか、全身の血行が良くなるため新陳代謝が促進されます。
その結果、病気にかかっても回復が早くなり、老化を防ぐことにもつながります。
●無理のない範囲で仕事をする
定年後も仕事を続ける人が増えていますが、「働く」という行為自体が健康寿命を延ばすことにつながります。
自然に体を動かすことになり、脳を活性化させるからです。
また、働いて収入を得るということ自体が「自立して生きる」ことであり、同時に「社会に対して何らかの貢献をしている」ということが自信にもなります。
ただし、体や心に無理を強いた働き方では、かえって健康を損ねてしまう危険性があります。定年後も働く場合は、無理のない働き方を選択しましょう。
●趣味を持つ
好きな趣味を持つと、毎日が楽しく心身が充実するため、健康寿命を延ばすことにもなります。
趣味を通した好奇心や達成感は精神に良い影響を与え、老いを遠ざけるからです。
また、屋外に出たり体を動かす趣味は、筋肉を強化したり全身の血行が良くなるため、さらに健康にプラスになります。
●積極的に人と交流する
子供や孫、その他の家族との交流は、心の充足とともに脳の働きを活発化させ、健康寿命を延ばすことにもつながります。
また、隣近所の人や親戚の人との交流、趣味のサークルや町内会、その他のボランティアなどで出会った人と、積極的に交流をするのもおすすめです。
●良質な睡眠をたっぷりとる
心身を動かすことと同様に大切なのが、良質な睡眠をとって心身を休めることです。
睡眠時間が少なすぎると、疲労が蓄積して行き、ついには体が悲鳴をあげ倒れてしまいます。
良質な睡眠をきちんととり、疲労を回復させることが、健康寿命を延ばすことにもなります。
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